T大学の名誉教授が、テレビで学生たちに簡単に説明されていたことでしたが、、ローマ帝国の栄枯盛衰は、なるべく多くの人が食べていけるように、から始まり、長期間の安定(パクス・ロマーナ)を経て、最後は大きな格差で滅亡した、ということでした。
今の経済危機もとんでもない大きな格差が生じたために生じたのでしょうか。
主義や原則より、現実のバランス、という識者のご意見も新聞等で読みました。
脳科学者の茂木先生は、バブルはひらめきと似ている、バブルは意識して避けられない。対処法は、バブルに慣れる、そこから学ぶというプロセスが脳を高度化させる、といいます。
そして、塩野七生さんはその著作で、 一つの民族や宗教、文化、思想、主義ではなく、それらの違いを認めた上でローマは普遍帝国を樹立したことを評価しています。人種、民族、文化の多種多様性をできる限り尊重して、理想だけでなく、現実化させたのがローマ帝国。
ローマの人々は、人間性に対する幻想を抱かずに、善、悪ともに同居している人間を認め、失敗や挫折があっても、努力を放棄せず、学んでいった、といいます。ありのままの人間を直視し、それを改善していく気概があった。だから、長続きしたと。
ローマの最高の指導者カエサルの指導方針は「寛容」(クレメンテイヤ)。そして、敵さえも抹殺しなかった。
茂木先生は、バブルを制御できないとしても、野放しにはできない、利他的な行動、他人のために何かをするとか、協調は必要、といわれています。
そして、利他的な行動に関して、ある人が所属するコミュニティーが多様になればなるほど利他的な行動は安定的に進化しやすい、といいます。
きっと、様々に多様な人々が、集まったり、話したり、暮らすことが良いのですね。
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